『わたしたちのヘルシー 心とからだの話をはじめようin Oct. 2021』は、今年度の国際ガールズ・デー(10月11日)に合わせて、10月10日(日)、YouTubeにて開催しました。
前回に引き続き「人に変化を、世界に想像力を」をミッションに掲げるメディアカンパニーCINRAとともにオンラインイベントとして企画し、女性自身の心とからだのヘルスケアについて、見て、知って、ときには楽しみながら考えられるプログラムを展開しました。
今年3月に初開催された『わたしたちのヘルシー 心とからだの話をはじめよう』では、月経痛や月経前症候群(PMS)、妊活や不妊、性教育やフェムテック情報など、女性特有の心とからだの悩みについて、正しい知識で向き合う事の大切さを伝える趣旨に賛同する医療ヘルスケア分野の専門家(医師・助産師・有識者など)とタレントや俳優、モデル、 漫画家やエッセイスト、ミュージシャン達が協力。オンライン配信視聴は21,212人を記録し、全国の幅広い世代・様々な性別の方々から参加がありました。
今回はその第二弾の開催になります。
イベントでは、今多くの方が悩んでいる2大テーマ「月経」と「生殖」について、アーティストやタレントから医師まで多彩な話し手によるトークのほか、視聴者のお悩みに答えるようなインタラクティブな企画を展開。月経、生殖をメインテーマに、女性のからだ特有の悩みなど、自分のからだに向き合い、そこで得た知恵や知識を大切な人にも共有できるやさしく心強い循環を生まれる機会をつくりました。
イベントレポート
わたしたちのヘルシー
CINRA.NET
アーカイブ動画
YouTube
NPO法人女性医療ネットワーク 理事長、一般財団法人日本女性財団 理事長
対馬 ルリ子
me and you, Inc.
竹中 万季
me and you, Inc.
野村 由芽
CINRA, Inc.
山本 梨央
「自分のからだを知ることは、自分を大事にする心を手に入れること。自分を大事にすることを覚えたら、誰かが自分自身を大事にすることも尊重できるし、自分をいたわるための知恵を、大切な人におすそわけすることだってできます。その心強い循環があれば、人生観もライフスタイルも、自分と他者に向ける愛情の形も、今より自由になって、新しい世界の扉をひらいていくこともできるかもしれません。」
そのような想いのもと、オープニングトークでお話いただいたのは、ウィメンズ・ヘルス・アクション副代表の対馬ルリ子先生と、今年3月の同イベントでプロデューサーや司会者としてご活躍された、現在はme and youとして活動している竹中万季さん、野村由芽さん。
誰しもが抱えているであろうゆらぎや浮き沈み。そんな一人ひとりの心とからだに寄り添い、自分にとっての「ヘルシー」とはどういう状態なのか、「ヘルシー」であるためにどうしたらいいのか、2021年度のキックオフイベントとなる今回も、前回に引き続きみんなで考えていける場所にしたいという思いで展開しました。
東京大学医学部産婦人科学教室准教授
原田 美由紀
モデル・Dear Sisterhoodディレクター
瀬戸 あゆみ
me and you, Inc.
野村 由芽
女性のからだと切っても切り離せない「生理」のこと。
にも関わらず、今まで学校や家庭で生理に関する詳細な知識や対処法を教えてもらったり、オープンな場で話をしたりする機会はそう多くなかったのではないでしょうか? だから生理をなんとなく恥ずかしいものだと思ってしまったり、我慢するものだと決めつけてしまったり。はたまた、生理がない人は、生理のことを腫れ物のように扱ってしまったり……。
だからこそ、今回のトークイベントは、性別に関わらず生理を改めて知ったり、セルフケアについて学んだり、話し合う場を目標にしました。ご参加いただいたのは、東京大学医学部・産婦人科のご担当で、今まで数多くの女性特有の病気に向き合い続けてきた原田美由紀先生と、サニタリーショーツをプロデュースするなど幅広い領域でご活躍されているブランドディレクター / モデルの瀬戸あゆみさんです。「知ることや学ぶこと」で、自分にとっての心地よさを探すためのきっかけや、だれかを気遣う想像力を養うことにもつながるかもしれないし、「話すこと」で、誰かの不安を和らげることができるかもしれません。
実はいま、世界でも、なかなかオープンに話せなかった生理について「すべての人が尊厳を持って、向き合う権利がある」という認識が広がるなど、生理を取り巻く環境は少しずつ変化しています。2019年10月には、アメリカで多くの人々に生理に関わる問題に気づきを与えるための記念日「国際生理の日」も制定されました。
今回のイベントを通じて生理を知ること・話すことで、一人ひとりが生きやすいと感じられる社会をつくる。そんな豊かな未来への想像力も持って、みんなで生理についてじっくり向き合いました。
NPO法人女性医療ネットワーク 理事長、一般財団法人日本女性財団 理事長
対馬 ルリ子
東京大学医学部産婦人科学教室准教授
原田 美由紀
イラストエッセイスト
犬山 紙子
劔 樹人
アイドル
和田 彩花
「妊活」と聞いて、どんなイメージを思い浮かべますか?
妊活=妊娠活動は、妊娠についての知識を調べたり、自分の身体の状況を見つめ直したり、家族で話し合ったり......といった一連の活動を指す言葉。2022年に公的医療保険適用が予定されている「不妊治療」もその一つです。
まだ自分には遠い話だと思っている方もいるかもしれません。でも、身体は長い時間をかけて整えていくもの。若い頃の生活習慣が、何十年後かの自分の生活に影響を与えてしまうこともあります。
性別や年齢に関わらず、妊活を望む人も望まない人も、「生殖」を正しく理解して日々に向き合うことは、長く続いていく人生でとても大切なことなのです。
このトークでは、生殖にまつわる不安や疑問を、犬山紙子さん・劔樹人さんご夫婦による妊活体験談や、アイドルの和田彩花さんの20代としての本音、また産婦人科医の対馬ルリ子先生・原田美由紀先生によるアドバイスと共に、視聴者の皆さんと一緒に話し合いました。
何歳からでも、この先の未来の選択肢を増やせるように。少しでも多く、自分や誰かを大切に思う日々の選択を積み重ねられるように。
慶應義塾大学名誉教授、福島県立医科大学副学長、元内閣官房参与
吉村 泰典
東京大学 大学院医学系研究科産婦人科学講座 教授、日本産科婦人科学会常務理事
大須賀 穣
NPO法人女性医療ネットワーク 理事長、一般財団法人日本女性財団 理事長
対馬 ルリ子
me and you, Inc.
竹中 万季
me and you, Inc.
野村 由芽
CINRA, Inc.
山本 梨央
わたしたち個人の人生にはさまざまな状況があり、そのなかでできるだけヘルシーに過ごしていくには、個人の心がけはもちろんのこと、職場や学校、家庭、地域、医療機関など、他者や社会とつながりを持ちながらよりよい選択肢を知り、自らに合った方法を選べるようになることが大切です。
本イベントの主催であるウィメンズ・ヘルス・アクションの吉村泰典代表、対馬ルリ子副代表・大須賀穣副代表の3名の医師が女性と健康に関して今一番伝えたいことを、それぞれテーマを選んでお話をし、「わたしのヘルシー」から「わたしたちのヘルシー」へと意識が進み、より自分らしく生きていける人が増える社会となることを願って、クロージングトークをおこないました。
※所属・役職は講演当時のものです。
※敬称略